ライト、ついてますか ― 問題発見の人間学 ―
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感想
1 部 何が問題か?
問題を解く前に何が問題かを特定する
問題を抱えているのは誰?
問題の本質は何?
効果的な問題解決には、問題を抱えている人たちを集めること 心を集められないならせめて身体だけでも
問題とは、望まれた事柄と認識された事柄の間の相違
問題は、欲求を変えるか認識を変えることで解決できる
認識を変えるには、客観的事実を変えることでも、心理的な認知を変えることでも実現できる
2 部 問題は何なのか?
解決方法を問題の定義と取り違えないように
問題をやすやすと解くと、相手はほんとうの問題を解いてもらったとは決して信じない
問題を解いたあとでも、問題の正しい定義が得られたかどうかは決してわからない
だが、その確信を得ようとする努力は決してやめてはならない
3 部 問題は本当のところ何か?
問題解決のために何らかの状態を変えると、それが新しい問題の出どころになりうる
問題と、解答と、新しい問題が、終わりなき連鎖
問題の転嫁 : 問題をより厄介さの小さなものに変える 問題によっては、それを認識することが最も難しい
設計者は、自分たちのやったことの結果を経験することがないことが多い → 常に不適合を作り出す 問題の定義が間違っていたことに気付くには → 第一印象が重要 (だが、結論に飛びつくな)
第一印象が薄れたら、部外者に頼る
あるいは自身の特性や知識が違ったものになったつもりで、ものを見てみる (例えば目が見えないとしたら? 背が今の半分だとしたら?)
新しい視点が新しい不適合を作り出す
言葉の意味の取り違い
4 部 それは誰の問題か?
問題解決は当事者が行うべき
「われわれの問題」
各種の暴君が得意とする
ある人物が問題に関係するが問題を抱えていないなら、どうにかしてそれをその人の問題にする
「私の問題」 という考え方
「ライト、ついてますか?」 という投げかけで彼らに問題を解決させる
5 部 それはどこからきたか?
官史が無作法に振る舞うのは、重大な決定を下す権限を与えられていないとき 相手が筋の通った要求をしているのに、それを満たしてやれないほど隷属的な立場であることを思い出すため
公僕に、彼らの人間らしさと有能さへの礼節と敬意を持って接する → たいてい、人間らしさと有能さを呼び起こす
問題の出処は、しばしば我ら自身の中にある
問題解決者のために問題が作られうる
他人に仕事をさせる人と、仕事をする人
仕事をさせる人から遠ざかる
問題を出処に送り返す
この問題はどこから来たのか、は重要
世の中では、何が問題かを理解するのが大変
明示的に欲しがっているものを提供するまでは、本当は何が欲しいかを知らない
本当に問題を解いて欲しい人はそんなにいない
問題解決者はその問題を本当に解きたいか?
問題を解くことでクビになることもある (軍縮とか) 刺激が繰り返されると応答がだんだん減少していく
問題解決時には、順応した事物は考慮から除外されがち